(1)テンダー(オークション)への参加
年に数回、同国に於いて、BIA傘下の独立行政法人である株式会社BANDTOO主催にて開催されるオークションに参加して、車を落札購入する方法です。
<利点>
・公明正大な取引であり、購入価格も明示される。
・煩雑な手続きを要することなく、出品されている車を直接に確認できる。
<欠点>
・BIAの任意に拠る車種の出品なので、必ずしもお目当ての車を購入できるとは限らない。
・オークションであるので、高額落札者のみが購入可能である。
・オークションの開催時期が不定であり、予定を組みにくい。
・必ず落札金額で購入せねばならず、値段交渉は不可能である。
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1ブルネイドル= 61.85142 円(2010年11月1日現在) |
(2)BIAに直接購入オファーを提出して購入
はじめに。
日本では、差押物件を含む公共財産を地方公共団体(県庁・市役所等)や裁判所が処分(民間に売却)する場合、入札或いは競売という形が採られる。
担当部署や担当官も公に明示されており、支払うべき代金も地方公共団体指定の民間金融機関であったり日本銀行の本支店である。
ブルネイに於いて、同国の車を含む資産を管理しているのは、上述のBIAである。
では、BIAに、「車を売って下さい。」或いは「次回のオークションはいつですか?」と連絡をすれば、同部署は何と答えるだろうか。
恐らく、「BIAは車の販売など行っておりません。」と、つれない返事が返ってくるだろう。
ブルネイは、各行政機関が独自に権限を与えられて、100%それが機能しているとはいえないかもしれないのである。
同国に於いては、国王たるスルタンが、総理大臣と大蔵大臣と国防大臣を兼務している。
即ち、人と金と力を全て掌握しているのである。
BIAが、「はい、車を売っていますよ。」と、気楽に言えない事情がここにあるのだろう。
では、どのようにしてBIAと車売買の交渉をするか?
一番確実な方法は、国王その人と交渉し、合意に至ることである。
しかし、それは不可能に近く、また国王陛下たるお方が、直接に商売の話はされないだろう。
そこで、同国の実力者、貴族(同国はPgという称号が授けられている)、ロイヤルファミリー、国王に繋がる人物等を仲介者として、BIAの門を開かせる必要がある。
これが、BIAに申出(オファー)を提出して、車を購入する方法である。
従って、この方法に拠る購入方法は、最低2回、ブルネイを訪問する必要がある。
@仲介者との打ち合わせ
A車の内覧及び購入
<利点>
・担当官管理下ではあるが、じっくり車を見学することができる。
・値段交渉が可能である。
<欠点>
・仲介者等へ裏金を含む謝礼金及び車が購入できたならコミッションを支払う必要がある。
・BIAとの金銭的合意(売買)が成立しないと、当然に購入は不可能である。
・裏金等を駆使しても、車の見学及び購入に至らないリスクもある。
※車の購入が最大の目的であるが、その前にBIAの門を開かせることも最大の目的である。
この二つに成功しないと、車の購入には結びつかない。
また、一旦支払った裏金等は、返却不可能である。
それは、一種の工作資金であり、工作である以上、成功することも失敗することもあるからである。
以上のことを、十分に理解する必要がある。
◎仲介者との打ち合わせに当たっては、購入希望者(出資者)は、以下の点を理解し、明示しておかなければならない。
(1)購入者は、何日間の予定で、車を見に来たいのか?
(2)購入者は、全ての車を見た後に、速やかに購入申出を提出することができるのか?
(3)購入者は、最低何台の車を購入するつもりか?
(4)購入者は、購入希望金額がBIAに是認される必要があることを理解せねばならない。
(5)購入者の申出金額が低すぎた場合、BIAによって販売は拒絶され、回答は得られない。
(6)購入者は、仲介者に対して、いくらのコミッションを支払うのか?
(7)購入者は、仲介者に対して、いくらの利益(交渉前の謝礼金、裏金等)を支払うのか?
(8)購入者は、以上の条件を了解したという証(あかし)を文書にして、我々に提出せねばなりません。
※可能ならば、国際弁護士を入れた方が良いと考えられる(但し、必須ではない)。
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